09年09月18日朝刊
通信放送行政、独立を検討 FCC 原口総務相、行政委「必要」
FCC原口一博総務相は17日の会見で、総務省から通信放送行政を切り離し、通信・放送委員会(日本版FCC)を新設する方針について「国民に約束したこと」と述べて、前向きに検討する方針を明らかにした。通信放送行政の独立は、国家権力を監視する放送局を国家が監督するという矛盾を解消して、放送への国の恣意(しい)的な介入を排除するのが狙い。米連邦通信委員会(FCC)がモデルとなっている。
通信放送行政の独立行政委員会化は、過去の行政改革の議論過程で何度も浮上したが、旧郵政省や族議員の反対で実現してこなかった。民主党政権の「本気度」が問われることになりそうだ。日本版FCCについて原口総務相は「一番大事なのは言論の自由、表現の自由、放送の自由であり、政権の外に規制機関が必要ではないか」と述べた。政策集に盛り込まれ、財政再建の原資として期待される電波のオークション(競売)方式での割り当て案には、導入に否定的な見解を示した。
日本民間放送連盟の広瀬道貞会長は同日の会見で、日本版FCC案を「言論の自由のための中立機関という点は高く評価したい」と歓迎した。
米FCCと意見交換へ=地デジ普及でペルーも訪問−原口総務相
原口一博総務相が20日から約1週間の日程で、米国と南米ペルーを訪問することが17日明らかになった。米国では通信・放送の独立規制機関「連邦通信委員会」(FCC)幹部ら情報通信関係者と意見交換する方向で調整している。同相は同日の会見で、日本版FCCの設立に前向きな姿勢を示しており、視察や意見交換の結果を構想の実現に生かす方針だ。
米国に先立って訪問するペルーでは、首都リマ市で21日に開かれる地上デジタル放送(地デジ)に関する会合に出席する。同会合は、地デジ規格で日本方式を採用した南米4カ国の大統領や閣僚クラスが参加し、デジタルテレビの普及計画などを話し合う。(2009/09/17-21:35 時事通信社)
放送局の監督、独立委で…政府が本格検討
9月20日3時5分配信 読売新聞
政府は通信や放送に関する規制などを所管する独立行政機関「通信・放送委員会」の設置に向け、本格的な検討に入った。
通信・放送に関する監督権限を総務省から切り離すことで、国家権力を監視する役目のある報道機関の放送局を国が監督している現行制度の矛盾を解消する。近く政府内に権限移管を検討する組織を発足させ、早ければ来年の通常国会に新機関の設置法案を提出し、2011年の発足を目指す。
総務省は現在、放送局や通信事業者に対し、電波の割り当てや法律に基づく規制・処分、許認可などの権限を持っている。電波の割り当てや許認可の可否について審議会や懇談会の答申を受けるが、事実上、総務省が最終決定しているのが実態で、民主党は「報道機関を国家権力が監督するのは問題だ」と批判してきた。
民主党は、通信・放送行政を総務省から独立機関に移管する構想を「放送・通信政策の目玉」として、衆院選前に公表した政策集に盛り込んでおり、政権交代を機に政府として本格検討に入った。
政府は独立した強い権限を持つ米連邦通信委員会(FCC)を参考に、新機関を「日本版FCC」と位置づける。検討組織では放送や通信の業界関係者、有識者らを交えて意見交換し、実現への環境整備を進める。通信・放送分野の規制を事前規制から事後規制に転換し、国内業界が技術の進展に対応しやすいようにすることも検討する。
また、番組内容が人権侵害など放送倫理を著しく逸脱した場合、放送局に被害者救済を命じる権限を新機関に与えることも議論される見通しだ。だが、人権侵害などのケースには現在、放送局などが作る自主規制団体が放送局に意見や勧告を出している。新機関が命令権を持つことについて、放送業界では「報道への不当介入につながるおそれがあり大問題だ」(民放首脳)と反発する声が強い。

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