タイム・ワーナー、AOLのスピンオフを正式発表(09/05/29 日本経済新聞)
ニューヨーク (ウォール・ストリート・ジャーナル) 米メディア大手タイム・ワーナー(NYSE:TWX)は28日、インターネット部門AOLをスピンオフ(分離・独立)する方針を正式に発表した。老舗メディア大手と人気のドットコム企業の合併として注目を集めながらも悲惨な結果に終わった2001年の契約を完全に解消することになる。
タイム・ワーナーとAOLの1000億ドル規模の合併は、数年間で企業取引の悪い例となってしまった。合併後、AOLの価値は、不適切な会計慣行と売り上げの水増し報告で誇張されていたことが判明した。この結果、タイム・ワーナーは規制当局の度重なる捜査や数十億ドル規模の評価損に耐えることになった。
タイム・ワーナーは過去数年間にわたって、合併の暗雲から抜け出そうと試みてきた。03年には合併当時の新社名「AOLタイム・ワーナー」からAOLを落とし、タイム・ワーナーに社名を戻した。現在は、AOLが自らの経営を立て直すための取り組みに焦点が移っている。
タイム・ワーナーはAOLを今年末あたりにスピンオフする見込み。AOLのかじ取りは、3月にAOLの最高経営責任者(CEO)に指名されたティム・アームストロング氏率いる新しい経営陣に委ねられることになる。同氏はグーグル(Nasdaq:GOOG)で広告部門の幹部を務めていた。
アームストロング氏は困難な課題に直面している。数年間にわたり従業員の流出が続いている問題に取り組むほか、これまでに買収した20億ドル相当の事業の統合を推進する必要がある。さらに、急速に減少している広告収入を回復させなければならない。また、発足当時の業態であるインターネット接続業者(ISP)から広告収入ベースのデジタルメディア企業への転換を完了させることも任務の1つだ。
同氏はタイム・ワーナーの年次総会で「われわれはAOLの顧客へのサービスを最優先で考える」と語った。
また、独立企業としての新たな事業構成を検討しており、オンライン広告営業、AOLのウェブサイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)など、それぞれ独立した事業部門を廃止する方針だ。また、事業買収を手掛けるベンチャービジネスグループも立ち上げる予定。
アームストロング氏は、衰えつつあるAOLのISP事業についての問題に直面することになりそうだ。タイム・ワーナーは、AOLの一部もしくは全体を売却する方法を探っていた当時、ISP事業を、ISP大手のアースリンク(Nasdaq:ELNK)に売却しようとしたこともある。
AOLでは加入者数が急速に減少しているものの、現在でも600万世帯が契約しており、これらの加入者はAOLのウェブサイトのヘビーユーザーでもある。ISP事業の08年の売上高は19億ドル強と、総売上高の半分近くを占め、同事業の利益は同社の利益全体の大きな部分を占めた。
たしかユー・ガット・メールだっけ、あの映画はAOLだったような気がしますが、もうAOLって言っても、日本だと“何”って感じではないでしょうか?携帯メールが異常に発達している日本では、メールといえばもうパソコンではなく、携帯ですからね。先日パソコンでもメールできるんですか?というような発言をテレビで聞いたような…
タイムとワーナーという老舗と、AOLという振興企業の合併がこのようなかたちで終焉を迎えたことは、この産業における、何かしらcase studyとして残るのは、確かなものですね。

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